明け方に、地震があった。 隣で眠っている彼に、揺れてる、と言った。 長いね、ってくっついて毛布にくるまって言い合った。 その日、仕事があったあたしに、 なんかあったらすぐ電話してな、迎えにいくからな って半分眠りながら彼は言った。 その言葉を、あたしもまた半分眠りながらぼんやり聴いた。 久しぶりに、あいつから電話があった。 知らない番号からたくさん着信があって、 おそるおそる出ると、懐かしい声がした。 思考がフリーズしてしまった。 暗くて寒いところに、 あのひとを置き去りにしてしまったような、罪悪感がある。 おかしな感情。 酷いことたくさんされたのに。 なぜかな、彼を捨ててしまったような気持ちだ。 あたしのことなんか思い出しもしないくらい、 今、楽しく幸福に生きていてよ。 こんなに寒い日に、ひとりで惨めな気分でいませんように。 同情なんてさせないでよ、憎たらしいくらいに幸せでいてよ。 今そばにいてくれるひとの素晴らしさを思う。 優しさ、素直さ。誠実。愛情深さ。 いつも目の当たりにした瞬間、はっとする。 いつもいつも。 犬みたいにまっすぐで無邪気でふさふさしているかたまり。 どこまでも、信頼できる。 自分の汚れた心や素直じゃないひねくれたところに気づく。 息を吸って、吐いて、 どの瞬間も必死に、ただただ、息を吸って吐いて。 まとまらない気持ちを抱きながら、でもゆらゆらと模索している。 そういう日々。 #
by mei_and_sora
| 2011-12-06 23:49
| 日々
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